プレスリリース
2024. 05. 10

株式会社COMPASS 慶應義塾大学SFC研究所と連携し、大分県日田市における「キュビナ」の活用と学力への影響について効果検証を実施・結果を発表~キュビナの「習熟度」に学力向上の相関を確認~

Press Release

2024年5月10日
株式会社COMPASS

株式会社COMPASS 慶應義塾大学SFC研究所と連携し、大分県日田市における
「キュビナ」の活用と学力への影響について効果検証を実施・結果を発表
~キュビナの「習熟度」に学力向上の相関を確認~

学習eポータル+AI型教材「キュビナ」を開発・提供する株式会社COMPASS(本社:東京都文京区、代表取締役:佐藤 潤、以下 COMPASS)はこのたび、慶應義塾大学SFC研究所(所在:神奈川県藤沢市、所長:飯盛 義徳)上席所員(常勤)中室 牧子氏(総合政策学部 教授)と連携した「ICTを活用した学びにおける児童生徒および教員への影響に関する研究」の第三弾として、大分県日田市の小中学校におけるキュビナの活用による学力向上への影響についての効果検証を実施したことをご報告いたします。

検証の結果、キュビナの利用と学力向上には相関がみられ、小学校・中学校、教科共通の傾向としキュビナの学習ログの22項目の中でも特に「習熟度」が学力向上への影響が大きいことがわかりました。
また、本検証結果は2024年6月9日(日)に開催予定のCOMPASS主催オンラインイベントにて、日田市教育委員会と日田市立大山小学校にご登壇いただき、詳細をご報告いたします。

大分県日田市では、ICTを活用した「学び」の基本方針として三つの重点事項「子どもたち一人ひとりの反応を踏まえた双方向型一斉授業」「一人ひとりの教育的ニーズや学習状況に応じた個別学習」「全ての子どもが情報の編集を経験しつつ、多様な意見にも即時に触れられる協働学習」を掲げており、そのうちの「一人ひとりの教育的ニーズや学習状況に応じた個別学習」の充実に向けた取り組みとして、2021年よりキュビナを市内の全市立小中学校に導入いただき、学校内外での日々の学習にご活用いただいています。

市では「客観的な根拠を重視した教育政策の推進(EBPM※)」に取り組んでおり、このたび市内小中学校におけるキュビナの活用について、慶應義塾大学SFC研究所の中室牧子氏とCOMPASSが連携して進めている「ICTを活用した学びにおける児童生徒および教員への影響に関する研究」の一環として、効果検証を実施いたしました。
※EBPM:Evidence Based Policy Makingの略

効果検証の結果、キュビナの利用と学力向上には相関がみられ、学年・教科共通の傾向としてキュビナの学習ログの22項目の中でも特に、「習熟度※」が学力向上につながる傾向があることがわかりました。
また、教科ごとに、学力向上に影響の高い取り組み方(学習した時間や、学習に使った機能)の特性を確認することができました。
※習熟度:解答の正誤・お手つきの有無・解答のスピードなど、キュビナ独自の指標により習熟度をA~Dで判定

COMPASSは、学習者を取り巻く教育データが、学習者自身にとって、より便利で効果的かつ安全に利活用されるよう、自治体・学校・専門家の皆さまとも連携し、法令やシステム的なセキュリティ・安全性を確保しながら引き続き本研究に取り組んでまいります。

<効果検証概要>
◆対象児童生徒:日田市の全市立小学校6年生 計494人・中学2年生 計468人 (学年は2023年1月時点の学年を記載) 
◆対象科目:
・小学校:国語・算数・理科・社会
・中学校:国語・数学・理科・社会・英語
◆実証期間:2022年1月~2023年1月(キュビナ利用期間は2022年1月〜2023年1月)
◆実施方法:
・対象児童生徒の2022年1月と2023年1月に実施された「日田市学力調査」の2回の結果を事前・事後テストとして使用し、2回のテストの間の期間(2022年1月〜2023年1月)に利用されたキュビナの学習ログを収集した。
・キュビナの学習ログは利用頻度・問題解答数・時間帯・機能・使用した時間・取り組み方・取り組み結果などの計22項目を対象とした。
・キュビナの学習ログ22項目と事前・事後テストの学力の変化の相関を、各教科ごとに回帰分析により検証し、各指標が示すキュビナの活用状況の差が児童生徒の学力の向上へ与える影響を調査した。

<検証結果概要>
小学校・中学校、教科共通の傾向としてキュビナを利用した児童生徒に学力向上の傾向があり、「習熟度」が高まるほど正答率が高くなる傾向があった。
・小学校、教科共通の傾向として、キュビナの取り組み問題数が増えるほど、正答率が高くなる傾向があった。さらに、「知識技能」の問題項目の正答率の向上のみならず「思考判断表現」の問題項目における正答率の向上もみられた。また、キュビナの利用頻度解き直し率が高くなるほど正答率が高くなる傾向もみられた。
・中学校、教科共通の傾向として、キュビナの取り組み節数が増えるほど正答率が高くなる傾向がみられた。

今回の検証結果から、キュビナ独自の「習熟度」指標は学力調査の結果と相関があり、児童生徒の学習状況を把握する重要な指標であることがわかりました。このことから、学力を向上させるためには「習熟度」のアップを目指しキュビナに取り組むことが効果的であると考えられます。

また、本検証は2024年6月9日(日)に教育関係者を対象にCOMPASSが主催するオンラインイベントにて、日田市教育委員会と日田市立大山小学校にご登壇いただき、検証結果の詳細を発表いたします。本イベント詳細・お申し込みは下記をご覧ください。

<日田市教育委員会 学校教育課長 阿部一徳氏 コメント>
キュビナを導入してもうすぐ3年が経過しようとしています。キュビナの活用頻度の向上、効果的な活用場面の検証などが課題であると捉えていました。今回、大学の研究室とCOMPASSに共同検証していただき、キュビナの効果を数値化していただけたことで、市内全小中学校が改めてキュビナの良さを理解する機会となりました。今後さらなる利活用の推進につなげ、「一人ひとりの教育的ニーズや学習状況に応じた個別学習」の充実を図っていきたいと考えています。

<オンラインイベント開催について>
2024年6月9日(日)に開催するCOMPASS主催オンラインイベントにて、日田市教育委員会と日田市立大山小学校にご登壇いただき、詳細をご報告いたします。ぜひご参加ください。
◆日 時: 6月 9日(日)14:00~17:00
◆対象者: 全国の自治体担当者様・学校関係者様
◆参加費: 無料
◆会 場: Zoomオンライン配信(要事前申し込み) 
◆申し込み方法: 下記のフォームよりお申し込みください。
 URL: https://edu.qubena.com/l/968643/2024-05-06/pz2ln3
◆イベント詳細: 下記をご覧ください。
 URL: https://qubena.com/blog/pr-20240509/ 
◆主催: 株式会社COMPASS

<慶應義塾大学SFC研究所連携「ICTを活用した学びにおける児童生徒および教員への影響に関する研究」について>
◆プレスリリース:
学習eポータル+AI型教材「Qubena(キュビナ) 」を開発・提供する株式会社COMPASS 慶應義塾大学SFC研究所と連携しICTを活用した学びに関する研究を開始〜「客観的な根拠を重視した教育政策の推進(EBPM)」に向けて〜
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000024557.html

◆プレスリリース:
株式会社COMPASS 慶應義塾大学SFC研究所と連携し、大阪府門真市における「Qubena(キュビナ)」の活用と学力への影響について効果検証を実施・結果を公表~Qubenaの利用頻度等と学力向上の相関を確認~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000137.000024557.html

◆プレスリリース:
株式会社COMPASS 慶應義塾大学SFC研究所と連携し、大阪府東大阪市における「Qubena(キュビナ)」の活用と学力への影響について効果検証を実施・結果を発表~Qubenaの利用頻度と習熟度に学力向上の相関を確認~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000146.000024557.html

また、COMPASSと中室牧子研究室はこれまでにも「ICTを活用した教育・オンライン教育の効果検証」に取り組んでおり、キュビナの活用による学力向上と経済状況による学力格差縮小の可能性を示唆する結果を発表しております。
◆プレスリリース:
株式会社COMPASS 全国知事会にて慶應義塾大学中室研究室とAI型教材「Qubena(キュビナ)」の活用による学力への効果検証を実施~学力向上と経済状況による学力格差縮小の可能性を示唆~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000024557.html

◆COMPASSについて URL:https://qubena.com/
AIが児童生徒一人ひとりの習熟度に合わせて最適な問題を出題するAI型教材「キュビナ」を開発し、2021年度には小学校・中学校の5教科対応版をリリース。2022年9月にはMEXCBTとの連携を行い、学習eポータル+AI型教材「キュビナ」として学習eポータルのサービス提供を開始しました。さらに文部科学省検定済の主要教科書に準拠した問題を搭載した「キュビナ 教科書×AIコンテンツ」を2023年11月以降続々とリリースするなど、教科書と教材をシームレスに接続することで「子どもたちを中心としたシームレスなデジタル学習基盤」の構築を目指しています。

現在は全国170以上の自治体、小中学校約2,300校で100万人以上が利用しており、累計回答数は25億件超、アダプティブラーニングによる知識・技能の習得を支援しています。
2018年度から20年度まで3年連続で経済産業省「未来の教室」実証事業に採択。また「日本e-learning大賞 経済産業大臣賞」「グッドデザイン賞」を受賞しています。

COMPASSはこれからもキュビナの提供を通して、すべての子どもたちを取り残すことなく「個別最適な学び」を届けるリーディングカンパニーとして、さらなる公教育へのICT普及に貢献できるよう邁進してまいります。