大阪府東大阪市におけるキュビナ導入効果検証
COMPASSでは、EBPM=『客観的な根拠を重視した教育政策の推進』を目指し、2022年度より慶應義塾大学 総合政策学部 中室牧子研究室と連携し、キュビナを使用した「ICTを活用した学びにおける児童生徒および教員への影響に関する研究」を実施しています(プレスリリース)。
その第二弾として、大阪府東大阪市におけるキュビナの活用による学力への影響についての効果検証を実施し、その結果を公表いたしました。(第一弾の大阪府門真市のレポートはこちら)
効果検証の結果、キュビナの利用と学力向上には相関がみられ、学年・教科共通の傾向としてキュビナの学習ログの21項目の中でも特に、1週間あたりの「利用頻度」の向上と「習熟度」の向上が学力向上につながる傾向があることがわかりました。
また教科ごとに、学力向上に影響の高い取り組み方(学習した時間や、学習に使った機能)の特性を確認することができました。
あわせて今回の検証では「利用頻度」の向上と「習熟度」の向上が「主体的に学習に取り組む態度※」の向上につながる傾向も確認することができました。
※今回の分析対象の学力調査における指標
効果検証概要
◆対象児童生徒:
東大阪市の全市立小学校4・5・6年生(2022年4月〜12月時点での学年) 計10,148人
◆対象科目:算数・国語
◆実証期間:2021年12月~2022年12月(Qubena利用期間は2022年4月〜12月)
◆実施方法:
・対象児童の2021年12月と2022年12月の「東大阪市標準学力調査」2回のテスト結果を事前・事後テストとして使用し、2回のテストの間の期間(2022年4月〜12月)に利用されたキュビナの学習ログを収集した。
・キュビナの学習ログは利用頻度・問題解答数・時間帯・機能・使用した時間・取り組み方・取り組み結果などの計21項目を対象とした。
・キュビナの学習ログ21項目と事前事後テストの学力の変化の相関を、各教科ごとに回帰分析により検証し、各指標が示すキュビナの活用状況の差が児童の学力の向上へ与える影響を調査した。
検証結果概要
・学年・教科共通の傾向としてキュビナを利用した生徒に学力向上の傾向があった。
・学年・教科共通の傾向として、キュビナの学習ログの21項目の中でも「利用頻度」とQubena独自の「習熟度」指標の項目に学力向上との相関がみられ、1週間あたりの「利用頻度」が高くなるほど、また「習熟度」が高くなるほど学力向上につながる傾向があった。
検証結果の詳細について
教科別・学力層別の分析結果など、詳しい検証結果については1/20に開催したイベントで発表。あわせて東大阪市教育委員会の漆原参事、石原指導主事、東大阪市立花園北小学校の白石教頭先生をお迎えし、検証結果と活用実践について掘り下げるトークセッションを開催いたしました。
イベントの様子はアーカイブ動画・資料にてご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
アーカイブ動画
導入効果発表会の様子を動画でご確認いただけます。
レポート記事
AI型教材「Qubena(キュビナ)」導入効果発表と活用推進の取り組み紹介 / 東大阪市教育委員会
(ICT教育ニュースの記事にリンクします)